【商業施設への自動潅水導入事例】住宅展示場の芝生広場に自動潅水システムを導入

今回は住宅展示場に自動潅水を導入させていただきました。
この記事では
① 住宅展示場や商業施設の管理者・運営担当者方
② 手間やコストを抑えながら、緑地の品質を保ちたい方
③ 手作業による水やりの手間を軽減したいと考えている方
上記のような方のお役に立つ内容です。

灌水の効率化と景観維持を両立
住宅展示場という場所は、これから住まいの購入を検討されるお客様にとって、「理想の暮らし」を思い描くための最初の接点であり、まさに“家づくりの入り口”とも言える大切な場です。モデルハウスそのもののデザインや性能はもちろんのこと、その建物を取り巻く環境や空間演出もまた、来場者の心に強く残る重要な要素の一つです。
なかでも、広々とした芝生や整えられた緑地は、住宅の魅力を高める“空気づくり”であり、販売促進の観点から見ても極めて効果的な要素です。ところが、こうした芝生や緑地の美しさを日々の管理の中で保ち続けることは、決して容易なことではありません。特に住宅展示場のように敷地が広く、かつ常に来場者の目にさらされる環境では、その維持管理における精度と効率が強く求められます。
このような背景を踏まえ、今回住宅展示場の広場一帯に自動潅水システムを導入させていただきました。

住宅展示場の課題
芝生への灌水ムラ
芝生の管理は中でも難易度の高い作業のひとつです。日照りの強い夏場や乾燥した季節になると、芝生の一部に水撒きムラが生じ、部分的に変色するなどして全体の景観に悪影響を及ぼすことが少なくありません。その都度、手作業での水やりを行うのは非効率であり、複数のスタッフの労力と時間を要するため、運営コストの増加にも直結します。
展示場の灌水作業の時間帯
芝生への灌水作業は時間帯の調整も重要な課題です。来場者が多い日中に灌水を行うと、見た目の美しさを損なうばかりか、足元が濡れて滑りやすくなることで安全面への懸念も生じます。結果として、灌水を控える時間帯が増え、十分な水分を供給できずに芝生の劣化が進むという悪循環に陥る可能性があります
さらに夏場は日中に灌水すると水が太陽の熱でお湯のような状態となり植物にダメージを与える可能性があります。太陽が昇る前の早朝や、沈んだ後の夜に水撒きできれば良いですが、展示場の職員にとっては通常勤務時間外の労働となり負担も大きくなります。
自動潅水の導入で解決
ポップアップスプリンクラーの均等散水
芝生の縁や中央に360度回転タイプのポップアップスプリンクラーを等間隔で設置しました。散水範囲の重なりを意識することで、水が均一に行き渡るように設計。特に人が通る園路部分に水がかかりすぎないようノズルの角度や向きも細かく調整しています。

自動制御で適切な時間に散水可能
自動制御コントローラーを設置することで、好きな時間にいつでもスプリンクラーを稼働させ灌水を行うことができます。雨センサーと連動させることで、降雨時には自動的に潅水を停止。無駄な散水を防ぎ、水資源の節約にもつながります。灌水の開始時間は、来場者が少ない早朝に設定することで安全性と景観の維持にも配慮することが可能です。

