自動散水システムの導入比較
本コラムでは自動散水を導入した場合としなかった場合の比較を下記のポイントでご紹介いたします。
ぜひ最後までご覧ください。
植栽管理の実態~大型施設の一例
マンションや大型施設が出来上がると、必ずと言っていいほど建物の管理会社が入ります。そして建物の状況を含め施主や建物の所有会社との契約を行います。おそらく管理人が数名常駐する形になりますが、植栽管理のことまで細かく契約をしている場合は少ないです。
しかし緑化面積の確保がシビアになる都心部などでは、建物外構や壁面に目いっぱい植栽が配されている場合が多く、それを既存の契約範囲の中で管理するのは大変です。植栽の剪定等の管理は年に2~3回造園業者様が行うことで十分カバーできますが、日々の管理、水やりについて、あまり人員が考慮されていない場合が多いです。
自動散水未導入で植栽管理をする場合
一般的なマンションだと1名、多くて2名。共用部の清掃から窓口での応対までをこなします。
例えば自動散水未導入で、外周500mの植栽があるマンションがあった場合、水まき用のホースリールでぐるっと散水するとしたら、約半日かかると言われています。
そして水まきを怠れば、上記のような植栽を入れ替える費用が都度発生。また管理人さんが1名だと半日は管理人室をカラにすることになります。
では散水要員として1名増員してみたらどうなるでしょうか?毎月の人件費が10万円変わるかもしれません。年間で見れば120万円もの大金になります。安いホースだからと言って、外周500mへの手まき散水は決して安いものではありません。次に自動散水システムを導入した場合と導入しなかった場合について人件費と導入コストの比較をしました。
自動散水システムの導入と非導入のコスト比較
ここでは自動散水システムの導入コストと未導入の場合の人件費について、比較していきたいと思います。
【想定する現場】
マンション外構の緑地帯が50㎡。
【自動散水システム】
電源式コントローラー制御
ドリップチューブが100m
上記の表をご覧ください。
確かに自動散水システムの導入コストは高く、イニシャルコストはかなりかかります。しかし一方で人を雇って手まき散水を行う場合、1年以内に自動散水導入コストを上回ります。つまり1年以内に自動散水のイニシャルコストは元を取れるということです。
結論!自動散水システム導入の方がコスト安。
コスト逆転の要因は2つ
①手まき散水のロス率。感覚はひと様々、結果多く水を撒いてしまう
②年々高騰する人件費もランニングコストを押し上げている
以上のような結果になります。
実は生垣への自動散水システムは高いものではありません。簡易的なコントローラー、そしてドリップチューブがあれば十分水をまくことが可能です。ぜひ枯れた場合との金額の比較をしていただき、自動散水導入のご検討をよろしくお願いします。
植物が枯れてしまった場合のコスト
そこに落とし穴があります。植物は枯れることもあり、植えた後も散水や選定などのメンテナンスが必要になってきます。万が一、枯れてしまった場合など、中が丸見え、防犯性低下など、かなりの損害が予想されます。
下記に生垣が枯れてしまった場合のコストを計算しました。
近年、通常の目隠しフェンスではなく生垣にしようという動きが加速しております。確かに無機質な金属や樹脂のフェンスよりも、温かみのある生垣の方が窓からの借景もよく、またフェンスと比べるとコストも安い、そして緑地面積の確保にもつながる。まさに一石三鳥なのが生垣なのです。
カイズカイブキの生垣のコスト
例えばカイズカイブキを使った生垣を作った場合、小さい苗木の段階であれば1mに3本は設置します。大体1間(1800mm)に6本植わることになります。
樹木が1本3000円として6本、1間あたり18000円、そこに支柱代が5000円ほどかかります。
さて、これが無散水で枯れてしまったら・・・
見た目は大きく損なわれ、目隠しの機能もありません。そこで植え替えとなると、新しい樹木と支柱代23000円 植え替え費用と処分費などで4万~5万。おそらく1間を植え替えるだけで10万円近い金額がかかります。※上記価格は一例でその金額を保証するものではありません。
枯れ木保証とは
一方で、施工業者様側では植えた後の「枯れ木保証」を行っている場合もあり、施工後数年間は植えた木の保証をしなくてはなりません。つまり枯れてしまうかもしれないというリスクを施工業者様側でも抱えているのです。次に枯れ木保証について解説します。
「枯れ木保証」とは、庭木をましいとさ買ったときの保証のこと。枯死した植物を、指定期間に限って無償で同種の新しい木と植え替える制度のこと。「枯れ保障」とも言う。舗装や排水、造園植栽工事などの外構工事などで植えた植物が、手入れを実施していたにもかかわらず枯れてしまう可能性を考慮し、外構工事を行なうときにはこの保証を付けることが好れる。植物の中には、大きな樹木など難しい移植を行なった際、工事のダメージが原因で枯れてしまうことや、環境に適さない弱い品種で枯れてしまうこともある。
外部リンク 東進コーポレーション様 枯れ木保証とはこちら
結論!自動散水システムで枯れトラブル回避。
実は生垣への自動散水システムはそこまで高いものではありません。簡易的なコントローラー、そしてドリップチューブがあれば十分水をまくことが可能です。散水機導入で植物によるトラブル回避も可能です。
枯れた場合の植え替え費用との比較をしていただき、自動散水導入のご検討をよろしくお願いします。