「簡易散水」と「プロ散水」の違い・選定基準
自動散水を計画する上でコントローラー選定は重要なポイント。
簡易コントローラーそれともプロ散水コントローラー どっちがいいですか??
散水機ドットコムでは多くの現場に対応できるように、コントローラーを数多く取り揃えております。が、一方でどれをどのように選んだらよいのか?このようなご質問を多く頂きます。今回は自動散水システムのコントローラー選定について、ご案内いたします。
目次
メリット・デメリットを生かしたコントローラー選び
都内某所にある「或る邸宅」
植物好きのお施主様のお庭を基にご紹介いたします。お施主様はご自宅のお庭に拘っており、各所に素晴らしい植栽が広がっています。エントランスには植栽があり、苔の中庭、バラのお庭・・・・さて、これらに先ほどのコントローラーを配置するとどのようになるのかやってみましょう。
簡易仕様とプロ仕様 散水コントローラー の区分け方
コントローラー選定に入る前に、そもそもの区分けをご説明いたします。
自動散水のコントローラーは大きく分けて2つ
簡易コントローラー(蛇口取付・電池式・バルブ内臓)
プロコントローラー(壁面取付・電源式・バルブ別)
の2種類があります。
一見すると、蛇口取付、バルブ内臓の簡易コントローラーの方が、使い勝手が良さそうですが、
実はそれぞれにメリット・デメリットがあります。
簡易コントローラー「スマプロ®BT」
■商品仕様
サイズ/H144×W60×D114
設定回数/1日6回まで
時計機能/24時間 曜日設定
電 源/9Vアルカリ電池
固定方式/蛇口取付(標準仕様)、
壁面固定(追加オプション)
付属品 /16mmスタート部品
接続口径/IN=20Aメネジ/OUT=20Aオネジ
使用水圧/100kPa~500kPa
(自動散水には300kPa程度必要)
[メリット]
①蛇口取付、簡単に取付ができる
②バルブ内蔵なので、これだけ買えば良い
③コンパクトで場所を取らない
④安い 本体代25,500円~
⑤専用アプリをDL スマホで操作できる
[デメリット]
①比較的凍結に弱い(※凍結防止オプションがあります)
②蛇口が塞がる つけっぱなし
③バルブを通過できる水の量が少ない
④年1回電池交換が必要
⑤専用アプリでしか操作できない
プロ仕様コントローラー「プロCコントローラー」
■仕様
サイズ/H226×W251×D109(外箱寸法)
電力/AC100~115V 50Hz/60Hz
消費電力/7.2W
トランス出力/AC24V
各ステーション出力/AC24V 0.56A
バックアップ電池/9Vアルカリ乾電池(別売)
設定時間/1分~6時間まで
設定回数/1~12回まで
[メリット]
①多系統に対応している(1系統~16系統)
②細かい設定をすることができる。
③電池交換が要らない(バックアップ用電池は必要)
④大きな操作盤で分かりやすく操作できる
⑤色々な種類のバルブを操作できる 大きなバルブも操作できる
[デメリット]
①値段が高い 55,000円~ (バルブは別途 30,000円~)
②設置が大変 プロの職人で半日程度
まとめ
簡易コントローラーは1台1系統
今回のように3か所の緑地帯がある現場の場合、簡易コントローラーの場合、3か所なので3台必要になります。つまり蛇口は3口必要となります。このスマプロBTコントローラーに関しては、スマートフォンにダウンロードした専用アプリにて操作するので、3台ともアプリで管理できます。しかしデメリットとして、コントローラーは蛇口の下、露出で設置しますので、凍害に弱く、プロ式に比べ見た目が悪いです。冬場はコントローラー内部に残っている水が凍ってしまい、最悪破損してしまうケースもあります。正しく使うことができれば、安価で便利な商品です。仮に散水箇所が1か所だけだったら、絶対にオススメです。
プロコントローラーは コントローラー1台 電磁弁3台
緑地帯が多数ある場合は、断然、プロコントローラーがおススメです。コントローラー自体の設置は1か所で済みますし、電磁弁は地中埋設で凍結の心配はありません。施工は難しいですが、そもそもDIYでできる代物ではないので、施工のプロにお任せです。耐用年数も簡易コントローラーに比べ長く設計されており、長年ご愛用いただいている商品です。コントローラーの操作はスマートフォンなどではできませんが、昔ながらのダイヤル式で直感的に操作可能です。お値段は高いですが、長い目で見ると費用的に抑えることができ、安心してご利用いただけます。
簡易式とプロの比較 いかがだったでしょうか?
相対的に見るとそれぞれメリット・デメリットがあり、甲乙付け難い存在です。大事なのは適材適所、規模と予算でコントローラーを正しく使うことが重要です。その判断は散水機ドットコムにお任せください。