水やりを自動化すると水道料金はどれくらい掛かる?計算方法を0から解説
この記事では、
・自動散水の設置を検討している方
・ドリップチューブ・スプリンクラーの吐出量の計算方法を知りたい方
・自動散水のコストを考えたい方
上記のような事を調べたい方のお役に立つ内容です。
目次
はじめに
今回の前提条件はこちら
各散水機について
水の使用量を計算する
ドリップチューブの場合 水の使用量を計算する
スプリンクラーの場合
水道料金の試算
手動の水やりと比較した場合の植栽の生育と節水効果
まとめ
はじめに
家庭や施設で水やりを自動化することは、手間の軽減させる非常に便利なシステムです。
しかし特に広い庭や多くの植物を育てている場合、費用面での不安を持つ方も少なくありません。
今回は、ドリップチューブとスプリンクラーを使った水やりを1ヶ月続けた場合の水道料金を試算し、自動化の効果や節約について解説していきます。
今回の前提条件はこちら
散水機 | 散水頻度 | 散水時間 | 設置量 | 吐出量 |
ドリップチューブ | 毎日 | 60分 | 100m分設置 | (1ℓ/時) |
スプリンクラー | 毎日 | 20分 | 4本設置 | (約8ℓ/分) |
※ドリップチューブとスプリンクラーはそれぞれグローベン株式会社の
「C10DR501 ドリップチューブ500mmピッチ」
「C10MRK106E MRMストリームヘッドEノズル」を想定しています。
各散水機について
ドリップチューブとは?
ドリップチューブは、細長いチューブに等間隔で小さな穴が空いており、その穴から少量ずつ水を供給するシステムです。植物の根元に直接給水するため、蒸発や風による散水の無駄が少なく、効率的な水やりが可能です。
今回の試算では、500mmピッチ(50cmごとに穴がある)で、1時間あたり1Lの水を吐き出すドリップチューブを使用します。チューブを100m分設置し、毎日60分間の水やりを行うと仮定します。
スプリンクラーとは?
スプリンクラーは周囲に広く水を撒くシステムです。 庭や広い芝生など広範囲で水を供給したい場合に効果的です。 効率よく散水できる方、風の影響を受けやすかったり、水の無駄遣いが発生しやすい面もあります。
今回の試算では、1分間に約8Lの散水を行うスプリンクラーを4本設置し、毎日20分間の水やりを行うと仮定します。
水の使用量を計算する ドリップチューブの場合
ドリップチューブの仕様は、500mmごとに穴があり、1時間に1Lの水を供給します。100mのチューブには、合計200個の穴があり、それぞれ1時間で1Lの水を供給します。したがって、1時間で消費する水の量は次のようになります。
1時間あたりの水の使用量
200箇所 × 1L = 200L
1日60分(1時間)の散水を行うため、毎日の使用量は200Lです。これを1ヶ月続けると、次のように計算できます。
1ヶ月(30日間) 水の使用量
200L × 30日 = 6,000L
つまり、ドリップチューブによる1ヶ月の水の使用量は6,000Lとなります。
水の使用量を計算する スプリンクラーの場合
スプリンクラーは1分間に8Lの水を吐き出し、4本設置しているため、1分あたりの水の使用量は次の通りです。
1分あたりの水の使用量
8L × 4本 = 32L
1日20分間の散水を行うため、1回の散水で使用する水の量は次のように計算されます。
1日あたりの水の使用量
32L × 20分 = 640L
1ヶ月間での水の使用量は、1日640Lを30日間続けた場合の合計になります。
1ヶ月(30日間) 水の使用量
640L × 30日 = 19,200L
つまり、スプリンクラーによる1ヶ月の水の使用量は19,200Lです。
水道料金の試算
水道料金を試算します。水道料金は地域や使用量によって異なりますが、ここでは1Lあたり0.2円と仮定します。
参考水道料金 いま知りたい水道ー日本の水道を考えるー,厚生労働省 医薬・生活衛生局,水道課, 2023 年 3 月
1ヶ月あたりの水道料金
ドリップチューブの場合
6,000ℓ×0.2円=1,200円
スプリンクラーの場合
19,200円×0.2円=3,840円
上記のようにそれぞれ必要となります。
手動の水やりと比較した場合の植栽の生育と節水効果
手動で水やりの問題点
・水の無駄遣い: 手動で水をやると、特に多くの場合は、水が床に均等に行き渡らず、多くの水が無駄になります。や流出による無駄が生じます。
・手間と時間の負担: 毎日庭全体に水をやるにはかなりの時間がかかります。
自動の水やりシステムの適応性
・均一な散水: ドリップチューブやスプリンクラーを使うことで、水が均等に供給され、植物が必要な水分を確実に受け取れます。 特にドリップチューブは植物の根元に直接水を届けるため、無駄が少ない効率的です。
・節水効果: 自動で計画的に水を供給するため、水の無駄な遣いが少なく、結果的に使用する水の量を大切にできます。
・時間の節約: 毎日の水やり作業が不要になり、他の作業や休息に時間を充てられます。 特に広い庭や施設を管理している場合、この効果は非常に大きいです。
まとめ
今回の試算で自動水やりシステムを導入した場合の水道料金が具体的に分かりました。
この計算は、使用している散水機の性能表と、設置量がわかれば計算ができます。
ドリップチューブとスプリンクラーを使った場合、手動で水やりに比べて、節水効果が期待でき、毎月の水道料金を均一に保つことができますので、毎月の水道料金の変動を均一化することができます。
自動化することで、庭や植物の管理が楽になるだけでなく、毎日の水やり作業から解放され、結果的に時間や水道料金の節約にもつながります。手間を省きたい方がいれば、自動水やりシステムの導入を検討してみてはどうでしょうか?
おわりに
いかがでしたでしょうか?
思ったより水道代がかからないな。かかるなと思われた方がいるかもしれません。しかしこれはほんの参考ケースです。
また、水道代がかかると思われた方は実は植物にとって普段水を十分に与えられていないということも考えられます。ぜひ一度自分の庭にはどれくらい散水機を設置する必要があるのかを調べるためにも散水機.comにご相談くださいませ。