0から解説 ドリップチューブの仕組みと設計方法について|散水機ドットコム

0から解説 ドリップチューブの仕組みと設計方法について

 この記事では、

・ドリップチューブを設置してみたい方

・ドリップチューブでどれくらい水を出しているのか知りたい方

・ドリップチューブの設計・拾い出し方法を知りたい方

 

 上記のような疑問をお持ちの方にお役に立つ内容です。

 ※この記事はグローベン株式会社のドリップチューブについての記載であり他のメーカーの場合は異なる場合がございます。

①ドリップチューブとは

ドリップ(点滴)チューブとは、一定の間隔でチューブに穴が開いており、水がその穴からポタポタと滴下して水を地面に浸透させます

 

 水を少量ずつゆっくりと散水できること。そして水の出始めから末端まで均一に水やりができることがドリップチューブの特徴です。

 

 ゆっくり地面に浸透させることが出来ることが他の散水機と違うところで、地面に刺激を与えづらく土の中の空気や栄養素が入りやすい団粒構造を破壊することがなく、良い土壌形成に役立ちます。

②ドリップチューブはどれくらい水が出ている?

ドリップチューブ性能表

 上記写真が散水機.comのドリップチューブの性能表です。

 例えば 穴間隔500mmピッチのC10DR501チューブでは吐出量は「約1.0ℓ/時」です。

 これは一つの穴から一時間に点滴される水量が1ℓであることを意味しています。

 

 もしこのドリップチューブを50m分使用する場合は、50mはミリ単位ですと50,000mmですので、

50,000÷500=100 となり、100個の点滴穴が存在することになります。

 もし一日一回 朝に1時間水を撒いているとすると、

100個の穴×1.0ℓ/時=100ℓ/時の水量を出していることになります。

 

 ちなみに、水道料金としては1ℓあたり約0.3円なので 30円ほどです。

③ドリップチューブの拾い出し方

ドリップチューブは緑地の面積(㎡)がわかれば概算でどれくらいの長さが必要かが計算できます。

 

 ポイント 「ドリップチューブは1㎡あたり2m」設置です。

 

 例えば60㎡の緑地に設置するのなら、60×2で120m分のドリップチューブが必要です。

 

 ※これはドリップチューブを500ピッチ間隔で施工することを想定した基準です。

④ドリップチューブは一つの水路で何メートル設置できる?

必要なドリップチューブの長さが把握できたとしても、それを一つの蛇口(水路)から何百、何千メートルと設置できる訳ではありません

 各ドリップチューブごとに最長設置距離が定まっています。

 

 重要なのはこちらの性能表の下側に記載の直線延長距離mです。

 

 穴間隔が150mmピッチは最大で130m。500mmピッチは330mと大きく異なります。

 

 蛇口から出る水も限界があるためです。もし600mドリップチューブを設置したい場合は、水路をわけてやり分散して散水する計画をする必要があります。

 

 どの穴間隔が良いのかは植える植物や土の状況によって様々ですが、基本的には性能表記載の通り

150mmピッチ・・・・壁面緑化・小規模花壇用

300mmピッチ・・・・一般住宅用

500mmピッチ・・・・大型・非住宅用

 として使い分けていただくのがオススメです。

 

 

おわりに

いかがだったでしょうか。

 

 様々なメーカーがドリップチューブを出していますが、吐出量や直線延長距離はそれぞれです。

 この記事を参考にご自身の植栽のためにはどれくらいのチューブが必要なのか考えてみましょう。

ドリップチューブの設計方法については詳しく知りたい方はこちら
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